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熱伝導率(熱伝導度)と熱伝導係数

熱伝導率とは、ある物質について、熱の流れに垂直な単位面積を通って単位時間に流れる熱量を単位長さ当たりの温度勾配で割ることによって求められ、熱伝導度とも呼ばれる場合もあります。
単位は[W/m・K](ワット・パー・メートル・ケルビン)で、「λ(ラムダ)」や「k」で示されます。

熱伝導率の値が大きければ大きいほど熱が伝わりやすく、値が小さいと断熱性能が高いことになります。
熱伝導率は、高分子の分子運動性や分子配列などと強い相関性を持ち、温度や水分含量によって変化します。自由電子を持っている金属は熱伝導率が大きいという点がその特徴です。
ちなみに熱抵抗率とは、熱伝導率の逆数になります。


熱伝導率は、次の方法によって測定されます。

  • レーザーフラッシュ法:熱拡散率(温度勾配により運ばれる熱エネルギーの拡散係数)と比熱容量を測定し、密度と合わせて計算する方法。
  • 定常熱流法(平熱熱流計法): 温度差や熱流束から直接測定する方法。
  • 熱線法: 熱線(ヒーター線)の発熱量と温度上昇量から直接測定する方法。
  • 円板熱流計法:約30kの温度差で定常状態になるように試験片の上下にヒーターと熱量計を密着させ、温度差と基準熱量計の出力から測定する方法。

熱伝導の式は
「Q=kSt(T1-T2)/L 」で表されます。(Q=熱量、k=熱伝導率、S=断面積、L=厚さ)


熱伝導係数とは、この熱伝導率を物質の厚さで割った値を指しており、物質間の熱の伝わりやすさを表します。単位は[W/m2・K]で、熱抵抗の逆数を断面積で割ることによっても求められます。
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